The Mystical Flower

@niftyの3/29付の記事、08-09シーズンの安藤美姫のSP「チェアマンズワルツ」についての文章を読んで、なんとなく思い出したのがこれ、フランス象徴主義の画家ギュスターヴ・モローの晩年の作、《神秘の花》。

ネット上で拾ってきた画像なんでいいのだろうかと思いつつ貼ってみる。大きい画像で見たいという方はクリックぷりーづ。

無数の殉教者の紅い血を糧として荒野に咲き誇る百合の花冠の玉座に、光を放つ大きな十字架を手にして、冷たくも美しく君臨する聖母マリア

…うわなんて(一昔前の)ビジュアル系っぽい表現!!(笑) 絵画の宗教的意義や象徴性やらについての深い解釈は置いといて、私にはとても印象深い絵だったんですよ、これ。マリア様がカッコイイ。聖母マリアってもう本当、有名モチーフどころではない有名っぷりなので多種多様な描き方や表情があるけれど、これはかなり好きな方なのです。

あとこの、殉教者の群れの上に咲く花も、恐ろしくも美しいな感じで良いなぁと。flowers bloom in sunlight…でなくて、花というのもなかなか不思議な存在ですよね。記事中の表現を引用すると

一輪の花が咲いて散っていくまでを表現したという振り付け。ただ美しいだけでなく、ただ儚いだけでなく、花という存在の不可思議さや妖しさが、彼女の持つ空気感や均整のとれた手足の美しさ、ビビッドな色づかいの衣装で表現されていく。

とのことで。どちらかといえば美姫SP衣装は東洋的な牡丹のイメージだろうと思うので、西洋な百合とはかけ離れているのですが。それでも綺麗なだけではない、闇を内包した光というか、咲き誇るために見えないところには何か怖いものが潜んでいる、影があるからこそ輝く魅惑の花。無論勝手なイメージですけれど、美姫ちゃんはそーゆー雰囲気を味あわせてくれるところも好きなスケーターなんです。ラヴ。

この絵があるパリのギュスターヴ・モロー美術館はかなりオススメです。内装もかっくいかったー。螺旋階段あってROENTGEN気分味わえるし、モンマルトルだからtetsu撮影ポイントの近くだし!(何)