コラム

眠りによせて

あの日から一年が過ぎた。2008年5月9日、フランス、パリにおいて日本人ミュージシャン史上初の大規模海外公演を成功させたロックバンド、ラルクアンシエルは《2011年までのLIVE活動休止》を発表し、それはあくまでバンド活動の休止でないとは言え、表面的な…

Will Be King

競技日程的には最終日となる3月22日には、男子シングルのフリーが行われた。スウェーデンでは女子シングルよりも男子シングルの方が人気が高いということで、こちらを金曜日に持ってきたのだとか。「旗、買ってきちゃったわ」この日も観戦を共にした、スウェ…

続・パリ写真集を読み解く

11/30付の記事で検証した、「ア・パリ」撮影地点とそれぞれの《場》の持つ意味。追加情報を得られたので、書き加えてみたいと思う。まずは地点不明と書いていた、エンディングの建物前での4人ショット。この建物はセーヌ川南岸のパリ7区に位置する旧陸軍士官…

The Winner Takes It All

《スタンディングオベーション》というものが、ぴんと来てはいなかった。無論、TVでフィギュアスケートを観ていた場合、時として素晴らしい演技の後で「スタンディングオベーションです!」といった興奮気味のアナウンサーの声と共に、立ち上がって拍手を送…

like a flower

「日本の方ですか?」そう声を掛けられたのは3月21日、男子シングル・ショートプログラムの日。後半グループ前の長めの休憩時間の後で、再入場のためスカンジナビウム・アリーナのゲートに並んでいた時のことだった。振り向くとそこには明るい笑みを浮かべた…

パリ写真集を読み解く

ひとつの街の中であっても、各所でその《場》の雰囲気が違うことはままある。例えば東京を例に取ってみても、摩天楼の林立する新宿と、昔ながらの風情の漂う浅草ではその場に流れる空気の色がどこか異なっているようにも感じられるだろう。歴史ある都市、数…

2008/10/22 Zepp Tokyo

前日に続いての参戦にして、もう最終戦。これまでに繰り返しHYDEが言ってきた「悔いを残すな」を胸に臨む。この日のトートは青、ストッキングはピンク。購入はしていないが、記録までに。 2008年10月22日(水) VAMPS LIVE 2008 Zepp Tokyo *** [SET LIST…

2008/10/21 Zepp Tokyo

懐かしさと新鮮さ。場数をこなしたことによる充実と余裕。翼を手に入れた開放感。これらが久々に体感したHYDEのLIVEの率直な印象である。 2008年10月21日(火) VAMPS LIVE 2008 Zepp Tokyo *** [SET LIST] Opening Act. MONORAL 01. JESUS CHRIST 02. MA…

2008/10/20 VAMPARK Zepp Tokyo

待たされすぎて疲れた、という言葉が、VAMPARK東京一日目への第一の感想として出てくるのはいかがなものだろう。 会場到着は9:40(大阪からの始発の新幹線を利用)、3回目のチケット購入が出来たのが14:30、会場に入れたのが17:20、Zepp Tokyoを離れて電車に…

1998年のLバンド

これまでの記事でお気付きかもしれないが、私はLUNA SEAというバンドもかなり好きである。ただし自らをSLAVEとは思っていない。なぜならばことLUNA SEAに関しては、実際にSLAVEである人々の姿や態度を見ると、決して自分はそこまでのDESIREで彼らに対しては…

0からの自由を

言葉は生き物である。試合は生き物である。こういったメタファーを用いる場合、《生き物》というものは時の流れの中で、その存在に何らかの変化を重ねてゆくものと定義できるだろう。これらの例にならって、バンドは生き物である、という主張を打ち立ててみ…

海を越え 咲くだろう

台湾音楽チャートの第35週(8月最終週、と書く方が日本人には馴染みがあるだろうか)、J-POP部門でL'Arc〜en〜Cielの「NEXUS 4 / SHINE」が初登場一位、DVDチャートで「TOUR 2007-2008 THEATER OF KISS」が2位を獲得したという記事が、L'Arc-en-Ciel MySpace…

世紀末の双生児

「ark」と「ray」。1999年7月に《アルバム2枚、同時発売!》という謳い文句の下にリリースされた、ラルクアンシエルのオリジナルアルバムである。20世紀末の日本において、この《2枚同時》の状況が作られた原因のひとつには、Wikipediaの「ark」記事に書かれ…

lost everything to bombs

8月6日は広島の原爆の日である。あいにくと平和祈念式典に参列したことはないのだが、夏が訪れ、この日が来て各種の報道等を目にすると、世界を取り巻く《戦争と平和》にまつわる様々な事柄に思いを巡らせてみずにはいられなくなる。三年前、2005年の8月6日…

あの日を忘れない

フランスの大手ファンサイト「Laruku-Fr」では先日の改装後から、TOPに《always remember 09/05/08》という言葉を刻んだ星型のデザインがあしらわれている。L'7パリ公演の行われた《2008年5月9日》を、「いつでも覚えている」あるいは「ずっと忘れない」――そ…

復活と進撃の歌

「虹」と「READY STEADY GO(以下RSG)」は共に、少し特殊な印象を伴って思い返されるL'Arc〜en〜Cielの楽曲である。これらのナンバーの共通点とは、(望むと望まざるとに関わらず)《活動休止》期間を経た後にリリースされた第一弾のシングル曲、そして《復…

42か月の永遠

「HELLO」の頃が、HYDEのソロ活動について一番不安を覚えていた。ソロ活動の初期「evergreen」〜「ROENTGEN」の辺りは、これは確かにラルクでは出来ないことだ、こういうことをやりたかったからこそのソロなのか、と得心が行き、楽曲や世界観が大変に好みだ…

L'7パリ参戦記・後編

当日の模様と後日談を、写真を中心に。前編、中編もあわせてお目通し頂ければ幸いである。

L'7パリ参戦記・中編

チケット購入と前日の記録。前置きおよび前編はこちら。

L'7パリ参戦記・前編

これは欧州在住の日本人が、いかにしてL'7 Parisに辿り着き、そこで何を見、何を感じたかの記録である。あらかじめお断りしておくが、当参戦記にラルクそれ自体についての記述はほとんどない。有益な情報になりうるものと言えばむしろ、日本人から眺めた欧州…

君がくれた声を抱いて

「ASIALIVE 2005」のDVDに収録されているインタビューで、hydeはこんな風に語っていた。「去年アメリカに行った時も、MCは全部、英語でしたんで…ちょっとねぇ、韓国に来たらやっぱ、韓国語で喋ってあげたいなって」そうして彼らは韓国、中国と、日本語ではな…

掲げた正義を旗めかせ

《国旗》に対する欧州人の感情は、一般の(少なくともおそらくは、戦後生まれの)日本人が《日の丸》について抱く思いとは随分と異なっているように思われる。国旗とは自らの属する国家を、アイデンティティの起源たる場所を示すものであり、晴れの場に高く…

2008/5/9 Le Zenith de Paris

忘れがたい日付――欧州各地(あるいはその他の海外各国)から集まったFanにとっては、特に。あの日、あの場に居て興奮と感動を共有した者として、覚えていること、感じたことなどを記してみたいと思う。 2008年5月9日(金) L'Arc〜en〜Ciel TOUR 2008 L'7〜T…